剣道

先日、高齢者剣道大会(全国大会)なるものを縁があって見に行った。


その日は休みで、朝9時から会場に向かった。
武道の試合会場へ赴くのは実に久しぶりである。


剣道をやっていたのは、中学生のときで、
運動部に入りたいが、球技は苦手。。。という理由で剣道部に入った。

偶然か否か、親友も剣道部入部を考えていたらしく、
迷いはなかった。

中学がヤンチャな生徒が多かったり、信頼していた顧問の先生が途中で辞めて、
剣道のケの字も知らない先生が代わりに入ってきたりで、
練習はしていたものの、級や段を取らせてもらえず、
試合も少なかったように記憶している。

中途半端に終わってしまったのだ。

高校は、空手部に入ったが、
剣道の駆け引きの面白さには勝らなかった。


大学4年の授業で久しぶりにと、剣道を取ってみたものの、
高校を剣道に捧げてきた連中とは当然のことながら差が歴然。
変に経験者クラスを選んでしまったもんだから、技術より気合いでなんとかするくらいしかなかった。



面白さはわかっているのに、本当に中途半端。
もったいない、そう思える。




高齢者剣道大会の会場の付近では、選手であろうご高齢の方が、
何人か防具と竹刀を背負っていた。

下は55歳、上は80代越えである。

失礼を承知で書かせて頂くと、
「本当に剣道できるんですか?」というくらい、
みんなヨボヨボ、ヨボヨボ、と歩いておられた。

街で見かけるご高齢の方となんら変わらない。。。


どんな試合になるんだろう。。。



しかし、いざ会場に入り、試合場を眺めるとビックリ。

そこにいる全員がピョンピョンはねたり、スピーディーに面を打ったりしている。

とても先ほどヨボヨボ歩いていた方々とは思えない。

防具を身につけて顔が見えないもんだから、
中学当時に見ていた試合風景と何ら変わらない。

むしろ動きに無駄がない分、よりスマートに見える。。。


声も、大きな声を出すと若者と何も変わらず、力強さも感じられる。


これはすごい。
え?!あの人、80歳!?


麻雀は歳をとってもできる、ボケない、というのはよく聴くが、
剣道もそうであろうと思った。
姿勢もいい。


いつまでも若くいられるというか、
歳はとってもとられるな、と教わったような気がする。



若者と何も変わらない、と思った。



が、、、、

大会がお昼休憩を迎えたとき、場内を埋め尽くしたのは、

「◯◯先生のメガネが紛失しております!」
「受付にて小手を預かっております!」
「赤茶色の手拭いを落とされた方いらっしゃいませんか?」

という落とし物、紛失物のアナウンスだった。


微笑ましい〜



この日、剣道をまた改めて始めようと決心した。
もう一度。
とても美しい剣道をする方がいて、血が逆流する思いだった。
感化されたのだ。


剣道始めたら、ここにも記録として記していこうとおもう。


長くてごめんね。読んでくださってありがとう。